【監修者:Y.Y(美容師国家資格所有)】

「髪が乾燥して、ツヤがなくパサパサに見える」「毛先が広がってまとまらない」「ヘアオイルを使っても、なぜかベタつくだけ…」——。そんな髪のパサつきに関する悩み、ありませんか?

髪のパサつきは、多くの女性が抱える悩みのひとつです。美しいツヤ髪を目指してヘアオイルを取り入れても、正しい使い方や選び方を知らないと、その効果を十分に発揮できません。

この記事では、美容師国家資格を持つ私が、髪がパサつく根本的な原因から、あなたの髪質に合ったヘアオイルの選び方、そして効果を最大限に引き出す正しい使い方まで、プロの視点で徹底的に解説します。今日からできる正しいケアで、パサつき知らずの「うるツヤ髪」を手に入れましょう。

この記事でわかる事

なぜ私の髪はパサつくの?髪のパサつきの主な原因

髪のパサつき改善!ヘアオイルの正しい使い方と選び方をプロが徹底解説
髪のパサつき改善!ヘアオイルの正しい使い方と選び方をプロが徹底解説

髪のパサつきを改善するためには、まずその原因を知ることが大切です。髪の水分や栄養が失われてしまう主な原因を見ていきましょう。

キューティクルの損傷

髪の表面は「キューティクル」という、うろこ状の組織で覆われています。このキューティクルが髪内部の水分やタンパク質を守っていますが、さまざまな要因で傷ついたり剥がれたりすると、そこから水分が蒸発し、パサつきの原因となります。

ドライヤーやヘアアイロンによる熱ダメージ

毎日のドライヤーやヘアアイロンの熱は、髪のタンパク質を変性させ、硬くしてしまいます。 特に、髪が濡れた状態での高温は深刻なダメージにつながるため、注意が必要です。アウトバストリートメントで熱から髪を保護することが重要です。

カラーやパーマによる化学的ダメージ

ヘアカラーやパーマの薬剤は、髪のキューティクルを開いて作用するため、髪内部の栄養分が流出しやすい状態になります。施術を繰り返すことでダメージが蓄積し、パサつきやごわつきを引き起こします。

紫外線によるダメージ

肌と同様に、髪も紫外線の影響を受けます。 紫外線を浴びるとキューティクルが傷つき、メラニン色素が分解されることで、パサつきだけでなくヘアカラーの褪色の原因にもなります。

摩擦による物理的ダメージ

濡れた髪をゴシゴシとタオルで拭く、無理なブラッシング、睡眠中の枕との摩擦など、日々の何気ない習慣もキューティクルを傷つけ、パサつきを悪化させる原因となります。

もう迷わない!髪のパサつきを改善するヘアオイルの選び方

髪のパサつき改善!ヘアオイルの正しい使い方と選び方をプロが徹底解説
髪のパサつき改善!ヘアオイルの正しい使い方と選び方をプロが徹底解説

ヘアオイルと一言で言っても、その種類は様々です。髪質や目的に合わないものを選ぶと、ベタついたり、効果を感じられなかったりします。ここでは、選び方のポイントを2つご紹介します。

Point 1: 髪質に合わせた「質感(重さ)」で選ぶ

ヘアオイルには、サラッと軽い「軽め」のタイプと、しっとりまとまる「重め」のタイプがあります。 自分の髪質に合わせて選びましょう。

  • 細毛・軟毛・猫っ毛の方:髪がペタッとなりやすいため、ベタつきの少ない「軽め」のオイルがおすすめです。
  • 剛毛・多毛・くせ毛の方:髪の広がりを抑え、しっとりまとまりを与える「重め」のオイルがおすすめです。

Point 2: 配合されている「オイルの種類」で選ぶ

ヘアオイルは、ベースとなるオイルの種類によって特徴が異なります。代表的なものをいくつかご紹介します。

アルガンオイル保湿力と補修力に優れ、髪にしなやかさとツヤを与える。どんな髪質にも合いやすい万能オイル。
バオバブオイル高い保湿力を持ち、髪を柔らかくする効果が期待できる。硬い髪やごわつく髪におすすめ。
ツバキオイル古くから日本で使われてきたオイル。保湿力が高く、髪に自然なツヤとまとまりを与える。

効果が劇的に変わる!ヘアオイルの正しい使い方【完全ガイド】

髪のパサつき改善!ヘアオイルの正しい使い方と選び方をプロが徹底解説
髪のパサつき改善!ヘアオイルの正しい使い方と選び方をプロが徹底解説

ヘアオイルの効果を最大限に引き出すには、使う「タイミング」と「付け方」が非常に重要です。最も効果的な「お風呂上がりの濡れた髪」への使い方をマスターしましょう。

ステップ1:しっかりタオルドライ

お風呂から出たら、まずはタオルで髪を優しく挟み込み、ポンポンと叩くようにして水分をしっかりと吸い取ります。髪に水分が残りすぎていると、オイルが均一になじみません。ゴシゴシこするのは摩擦ダメージの原因になるので絶対にやめましょう。

ステップ2:オイルを手のひらに均一に伸ばす

適量(ショートで1プッシュ、ミディアムで2プッシュ、ロングで3プッシュが目安)のヘアオイルを手のひらに取ります。 両手をこすり合わせるようにして、指の間までしっかりとオイルを広げましょう。こうすることで、髪にムラなく塗布できます。

ステップ3:毛先→中間の順でなじませる

最も乾燥しやすくダメージが気になる「毛先」から、髪の内側から手ぐしを通すようにしてなじませます。その後、手に残ったオイルを髪の中間部分へと広げていきます。根元や頭皮に近い部分につけると、ベタつきやボリュームダウンの原因になるので避けましょう。

ステップ4:目の粗いコームでとかす

オイルをなじませた後、目の粗いコーム(櫛)で髪全体を優しくとかします。これにより、オイルが髪一本一本に均一に行き渡り、ドライヤーの熱から髪をムラなく守ることができます。

ステップ5:ドライヤーで乾かす

すぐにドライヤーで乾かし始めます。髪は濡れている状態が一番デリケートなので、自然乾燥は避けましょう。 根元から乾かし始め、全体が乾いたら、最後に上から下に向かって冷風を当てると、キューティクルが引き締まり、ツヤがさらにアップします。

ここでは、多くの美容師が実際にサロンワークで使用し、お客様にも推薦している人気のサロン専売品ヘアオイルを3つ厳選してご紹介します。

モロッカンオイル トリートメント

髪のパサつき改善!ヘアオイルの正しい使い方と選び方をプロが徹底解説

【こんな人におすすめ】

  • 髪のパサつきや広がりをしっかり抑えたい方
  • しっとりとしたまとまりと、ツヤのある仕上がりを求める方
  • エキゾチックで甘いバニラムスクの香りが好きな方

アルガンオイルを豊富に配合した、世界中で愛されるヘアオイルの代表格。 高い保湿力で乾燥した髪にうるおいを与え、ベタつかないのに驚くほどしっとりとまとまる髪へと導きます。 どんな髪質にも対応できる万能さで、1本持っていると安心できるアイテムです。

特徴高い保湿力と補修力で、しっとりまとまるツヤ髪へ導く
価格帯約5,500円前後(100ml)
メリット髪の広がりがしっかり収まる
自然なツヤが出る
特徴的で人気の高い香り
デメリット細い髪の方がつけすぎると重くなることがある

ケラスターゼ CH ユイル クロノロジスト R

髪のパサつき改善!ヘアオイルの正しい使い方と選び方をプロが徹底解説

【こんな人におすすめ】

  • 髪のパサつきと同時に、ハリ・コシ不足も気になる方
  • オイル特有の重さが苦手で、軽い仕上がりを好む方
  • 上品でラグジュアリーな香りに包まれたい方

ケラスターゼの最高峰ライン「クロノロジスト」のヘアオイル。 髪にうるおいと栄養を与え、ダメージを補修しながら、根元からふんわりと軽い、自然なツヤのある髪に仕上げます。 まるで高級な香水のようなフローラルシプレーの香りで、ヘアケアの時間を特別なものにしてくれます。

特徴髪にハリ・コシと上品なツヤを与えるフレグランスオイル
価格帯約6,270円前後(75ml)
メリットベタつかず軽い仕上がり
髪が根元からふんわりする
高級感のある香りが長時間持続
デメリット価格が比較的高価

ミルボン ディーセス エルジューダ MO

髪のパサつき改善!ヘアオイルの正しい使い方と選び方をプロが徹底解説

【こんな人におすすめ】

  • 髪が硬く、ごわつきやすい剛毛・多毛の方
  • 柔らかく、しなやかな手触りを求める方
  • コストパフォーマンスを重視する方

多くのサロンで支持されている「エルジューダ」シリーズの中でも、特に硬い髪質の方に向けたオイルタイプです。 保湿力の高いバオバブオイルを配合し、硬くごわつく髪を内側から柔らかく、指通りの良い素直な髪へと導きます。 しっとりとしたまとまり感がありながら、重くなりすぎない絶妙なバランスが人気です。

特徴硬い髪を柔らかく扱いやすくするデザインベースオイル
価格帯約2,160円前後(120ml)
メリット髪が柔らかくなるのを実感しやすい
コストパフォーマンスが高い
しっとりまとまるのに重すぎない
デメリット細い髪の方が使うと重く感じることがある

ヘアオイルに関するよくある質問(FAQ)

Q1. ヘアオイルとヘアミルク、どちらを使えばいいですか?

A1. 一般的に、ヘアオイルは髪の表面をコーティングしてツヤを出し、外部刺激から守る効果に優れています。一方、ヘアミルクは水分と油分がバランス良く配合され、髪の内部に浸透してうるおいを与える効果が高いです。パサつきを抑え、ツヤとまとまりが欲しい場合は「ヘアオイル」、髪が細く、オイルだと重く感じる場合は「ヘアミルク」がおすすめです。

Q2. ヘアオイルは朝のスタイリングにも使えますか?

A2. はい、使えます。乾いた髪に少量(半プッシュ程度)のオイルをなじませることで、パサつきを抑えてツヤを出し、まとまりのあるスタイルを作ることができます。 特に、ヘアアイロンを使う前に薄くなじませると、熱ダメージから髪を守る効果も期待できます。

Q3. ヘアオイルは毎日使った方がいいですか?

A3. はい、特に髪のパサつきが気になる方は、毎日の使用をおすすめします。お風呂上がりのドライヤー前に使うことを習慣にすることで、日々の熱や摩擦ダメージから髪を守り、うるおいをキープすることができます。

まとめ:正しいヘアオイル習慣で、パサつき知らずの美髪へ

髪のパサつきは、日々の少しの心がけで大きく改善することができます。今回ご紹介した、

  • 自分の髪質に合ったヘアオイルを選ぶこと
  • お風呂上がりの正しいタイミングで、正しい使い方を実践すること

この2つのポイントを今日から実践するだけで、あなたの髪は見違えるようにうるおい、まとまりやすくなるはずです。

自分にぴったりのヘアオイルを味方につけて、乾燥やパサつきに悩むことのない、自信の持てる「うるツヤ髪」を育てていきましょう。