【監修者:Y.Y(美容師国家資格所有)】
「自分に合うヘアオイルが分からない」「人気のヘアオイルを使ってみたけど、ベタつくだけで効果を感じない」——。数多くの種類があるヘアオイルの中から、本当に自分に合った一本を見つけるのは難しいですよね。
しかし、あなたの「髪質」に合ったヘアオイルを選び、正しい使い方を実践するだけで、髪は見違えるほどしっとりとまとまり、美しいツヤを取り戻します。
この記事では、美容師国家資格を持つ私が、ヘアオイル選びで最も重要な「髪質」に合わせた選び方をはじめ、効果を最大限に引き出す使い方、そしてプロが自信を持っておすすめするサロン専売品のヘアオイルまで、わかりやすく徹底解説します。もうヘアオイル選びで迷わない、理想の髪への第一歩をここから踏み出しましょう。
この記事でわかる事
そもそもなぜ必要?ヘアオイルの基本的な効果

ヘアオイルがなぜ美髪ケアに欠かせないのか、その基本的な3つの効果をおさらいしておきましょう。
- 髪の水分を閉じ込める「フタ」の効果
ヘアオイルは髪の表面をコーティングし、内部の水分が蒸発するのを防ぎます。お風呂上がりの濡れた髪に使うことで、うるおいをしっかりと髪の内部に閉じ込めることができます。 - 外部ダメージからの「保護」効果
ドライヤーやヘアアイロンの熱、ブラッシングによる摩擦、紫外線など、髪は日々さまざまなダメージにさらされています。ヘアオイルは、これらの外部刺激から髪を守るバリアの役割を果たします。 - まとまりと「ツヤ」を与える効果
油分が髪の表面のキューティクルを整え、光をきれいに反射させることで、髪に自然なツヤが生まれます。また、乾燥や湿気による広がりを抑え、まとまりやすい髪に導きます。
【最重要】髪質別!あなたに本当に合うヘアオイルの選び方

ヘアオイル選びで最も大切なのは、「自分の髪質に合ったテクスチャー(質感)のものを選ぶ」ことです。髪質に合わないものを選ぶと、「重すぎてベタつく」「軽すぎて物足りない」といった失敗につながります。
細毛・軟毛・猫っ毛さん:サラッとした「軽め」のオイル
髪が細く、ボリュームが出にくい方は、ベタつきが少なく、サラサラとした質感に仕上がる「軽め」のヘアオイルを選びましょう。重いオイルを使うと髪がペタッと潰れてしまい、逆効果になることがあります。植物性オイルの中でも、比較的テクスチャーが軽い「ホホバオイル」や「スクワランオイル」などがベースのものがおすすめです。
剛毛・多毛・くせ毛さん:しっとりまとまる「重め」のオイル
髪が硬く、量が多くて広がりやすい方は、髪一本一本をしっかりとコーティングし、ボリュームを抑えてくれる「重め」のヘアオイルが最適です。保湿力が高く、しっとりとした質感の「アルガンオイル」や「バオバブオイル」などが配合されたものが、乾燥や広がりを抑え、まとまりやすい髪に導いてくれます。
ダメージ毛・ブリーチ毛さん:補修成分配合のオイル
カラーやパーマ、ブリーチを繰り返しているダメージヘアの方は、保湿力はもちろんのこと、髪の内部を補修する成分が配合されたヘアオイルを選びましょう。髪の主成分である「ケラチン」や、キューティクルを接着する役割のある「セラミド」「CMC」といった補修成分が含まれているものが、ダメージをケアしながら髪を保護してくれます。
効果が劇的に変わる!ヘアオイルの正しい使い方とタイミング

どんなに良いヘアオイルも、使い方次第で効果は大きく変わります。ヘアオイルが最も効果を発揮する「お風呂上がりのドライヤー前」の正しい使い方をマスターしましょう。
- 優しく、でもしっかりとタオルドライ
ゴシゴシこすらず、タオルで髪を挟んでポンポンと優しく叩くように水分を吸い取ります。髪に水分が残りすぎているとオイルが薄まり、効果が半減してしまいます。 - オイルを手のひらに均一に広げる
適量(ショート1プッシュ、ミディアム2プッシュ、ロング3プッシュが目安)を手に取り、両手をこすり合わせて指の間までしっかり広げます。このひと手間で、髪へのなじみ方が格段に変わります。 - 毛先から中間へ、内側からつける
最もダメージを受けやすい「毛先」を中心に、髪の「内側」から手ぐしを通すようにつけていきます。手に残ったオイルを髪の表面や中間になじませましょう。根元につけるとベタつきの原因になるので避けてください。 - コームでとかしてムラなく
目の粗いコーム(櫛)で髪全体を優しくとかし、オイルを均一に行き渡らせます。これにより、ドライヤーの熱から髪をムラなく守ることができます。 - すぐにドライヤーで乾かす
自然乾燥はキューティクルが開きっぱなしになり、ダメージの原因に。オイルをつけたら時間を置かず、すぐにドライヤーで乾かしましょう。根元から乾かし、最後に冷風を当てるとツヤがアップします。
美容師が推薦!髪質別おすすめサロン専売品ヘアオイル3選
ここでは、プロの現場で長年愛され続け、お客様の髪を実際に美しくしてきた、信頼できるサロン専売品のヘアオイルを髪質別にご紹介します。
【細毛〜普通毛・エイジング毛に】ケラスターゼ CH ユイル クロノロジスト R
【こんな人におすすめ】
- 髪にハリ・コシと自然なツヤが欲しい方
- オイルのベタつきが苦手で、軽い仕上がりが好きな方
- ラグジュアリーで上品な香りに包まれたい方
ケラスターゼの最高峰ライン「クロノロジスト」のヘアオイルは、まるで高級な香水のような香りが特徴。髪のダメージを補修しながら、根元からふんわりと立ち上がるような、しなやかで健康的な髪へと導きます。非常に軽いテクスチャーで、細い髪やボリュームを失いたくない方に最適な一本です。
| 特徴 | 髪にハリ・コシと上品なツヤを与えるフレグランスオイル |
| 価格帯 | 約6,270円前後(75ml) |
| メリット | ベタつかず軽い仕上がり 髪が根元からふんわりする 高級感のある香りが長時間持続 |
| デメリット | 価格が比較的高価 |
【剛毛・多毛・乾燥毛に】モロッカンオイル トリートメント
【こんな人におすすめ】
- 髪が広がりやすく、しっとりとしたまとまりが欲しい方
- 乾燥によるパサつきがひどい方
- エキゾチックで甘いバニラの香りが好きな方
「ヘアオイル」ブームの火付け役となった、世界中で愛されるベストセラー。保湿力に優れたアルガンオイルが、乾燥して広がりやすい髪をしっとりとまとめ、シルクのようなツヤと指通りを実現します。特に髪が太い方、量が多い方、くせでまとまりにくい方に絶大な効果を発揮します。
| 特徴 | 高い保湿力と補修力で、しっとりまとまるツヤ髪へ導く |
| 価格帯 | 約5,500円前後(100ml) |
| メリット | 髪の広がりがしっかり収まる 自然なツヤが出る 特徴的で人気の高い香り |
| デメリット | 細い髪の方がつけすぎると重くなることがある |
【硬い髪・ごわつく髪に】ミルボン ディーセス エルジューダ MO
【こんな人におすすめ】
- 髪が硬く、ごわごわして扱いにくい方
- 髪を柔らかく、しなやかな質感にしたい方
- コストパフォーマンスを重視する方
多くの美容室で仕上げに使われている、プロ御用達の「エルジューダ」シリーズ。こちらは硬い髪用の「MO(メロウオイル)」で、柔軟成分のバオバブオイルが、ゴワつきやすい髪を内側から柔らかくし、素直にまとまる状態へと導きます。しっとりするのに重すぎない絶妙な使用感で、リピーターが非常に多い人気商品です。
| 特徴 | 硬い髪を柔らかく扱いやすくするデザインベースオイル |
| 価格帯 | 約2,160円前後(120ml) |
| メリット | 髪が柔らかくなるのを実感しやすい コストパフォーマンスが高い しっとりまとまるのに重すぎない |
| デメリット | 甘めの香りのため好みが分かれることがある |
ヘアオイルの選び方に関するよくある質問(FAQ)
Q1. ヘアオイルとヘアミルクの違いは何ですか? どっちを選べばいい?
A1. ヘアオイルは主成分が油分で、髪の表面をコーティングしてツヤ出しや保護をするのが得意です。一方、ヘアミルクは水分と油分がバランスよく配合され、髪の内部に浸透してうるおいと栄養を補給するのが得意です。広がりを抑えてツヤが欲しいなら「オイル」、髪が細く内部からしっとりさせたいなら「ミルク」がおすすめです。
Q2. ヘアオイルを頭皮につけてもいいですか?
A2. 基本的に、洗い流さないタイプのヘアオイルは髪の毛専用です。頭皮につけると毛穴を詰まらせ、かゆみやベタつきの原因になる可能性があるため避けましょう。頭皮の保湿をしたい場合は、専用のスカルプ(頭皮用)ローションやオイルを使用してください。
Q3. 朝のスタイリングに使う場合、どれくらいの量をつければいいですか?
A3. 乾いた髪に使う場合は、ごく少量で十分です。半プッシュ〜1プッシュ程度を手のひらによく伸ばし、パサつきが気になる毛先を中心に、手ぐしでなじませるようにつけましょう。つけすぎるとベタついて見えるので注意が必要です。
まとめ:あなたの髪質に合う一本で、理想のうるツヤ髪へ
今回は、髪質に合わせたヘアオイルの選び方と、その効果を最大限に引き出す使い方について解説しました。
ヘアオイル選びで最も大切なのは、流行りや口コミだけでなく、「自分の髪質に合っているかどうか」です。自分の髪質を正しく理解し、それに合った最適な一本を見つけることが、美髪への一番の近道です。
この記事を参考に、あなただけの「運命のヘアオイル」を見つけて、パサつきや広がりに悩むことのない、毎日が楽しくなるような、うるツヤ髪を手に入れてください。