【監修者:Y.Y(美容師国家資格所有)】
「ブラッシングやシャンプーのたびに、ごっそり髪が抜けて不安になる…」「以前より髪のボリュームが減って、地肌が透けて見える気がする…」そんな、女性ならではの抜け毛の悩みを抱えていませんか?
女性の抜け毛の原因は、ホルモンバランスの変化やストレス、間違ったヘアケアなど多岐にわたります。しかし、悩みを一人で抱え込む必要はありません。毎日のシャンプーとトリートメントを見直すことで、頭皮環境を整え、健やかな髪を育む第一歩を踏み出すことができます。
この記事では、美容師国家資格を持つ私が、女性の抜け毛の原因から、正しいシャンプー&トリートメントの選び方、効果を最大限に引き出す使い方、そしてプロが推薦するヘアオイルまで、あなたの悩みに寄り添いながら徹底解説します。
この記事でわかる事
なぜ?女性の抜け毛が起こる主な原因

女性の抜け毛は、男性とは異なる原因が複雑に絡み合っている場合があります。まずは、考えられる主な原因について理解を深めましょう。
ホルモンバランスの乱れ
妊娠・出産や更年期など、女性のライフステージの変化に伴うホルモンバランスの乱れは、抜け毛の大きな原因の一つです。女性ホルモン(エストロゲン)の減少により、髪の成長期が短くなり、抜け毛が増加することがあります。
ストレスや生活習慣の乱れ
過度なストレスや睡眠不足、偏った食生活は、自律神経やホルモンバランスを乱し、頭皮の血行不良を招きます。髪の成長に必要な栄養が頭皮に行き渡りにくくなるため、抜け毛や髪のやせ細りにつながります。
間違ったヘアケアと頭皮環境の悪化
洗浄力の強すぎるシャンプーの使用、ゴシゴシと力を入れた洗髪、頻繁なカラーリングやパーマは、頭皮や髪に大きな負担をかけます。頭皮が乾燥したり、炎症を起こしたりすると、健康な髪が育ちにくくなり、抜け毛の原因となります。
過度なダイエット
極端な食事制限を伴うダイエットは、髪の主成分であるタンパク質をはじめ、ビタミンやミネラルといった栄養素の不足を招きます。髪に十分な栄養が届かず、細く弱い毛が増え、抜け毛が目立つようになります。
※注意:急激な抜け毛の増加や、円形脱毛症など、気になる症状がある場合は、セルフケアだけで解決しようとせず、皮膚科や専門のクリニックを受診することをおすすめします。
【女性向け】抜け毛対策シャンプー&トリートメント選びの4つのポイント

健やかな髪を育む土台となる頭皮環境を整えるために、毎日のシャンプーとトリートメント選びは非常に重要です。以下の4つのポイントを意識して、あなたに合ったアイテムを見つけましょう。
Point 1: 頭皮に優しい「アミノ酸系・ベタイン系」のシャンプーを選ぶ
女性の頭皮はデリケートなため、必要な皮脂まで落としすぎない、マイルドな洗浄成分のシャンプーを選びましょう。「アミノ酸系」や「ベタイン系」は、保湿力が高く、頭皮への刺激が少ないためおすすめです。成分表に「ココイル〜」「ラウロイル〜」「〜ベタイン」といった記載があるか確認してみてください。
Point 2: 頭皮の保湿と血行促進をサポートする成分に注目
健康な髪は、うるおいに満ちた柔軟な頭皮から生まれます。シャンプーには、頭皮の乾燥を防ぐ「セラミド」「ヒアルロン酸」などの保湿成分や、血行を促進する「センブリエキス」などが配合されているものを選びましょう。
Point 3: トリートメントは髪のダメージ補修成分を重視
抜け毛と同時に、髪のパサつきやダメージが気になる方も多いはず。トリートメントは、髪の内部を補修する「ケラチンPPT」や、キューティクルを整える「セラミド」「ヘマチン」などが配合されたものを選ぶと、ハリ・コシのあるしなやかな髪に導きます。
Point 4: 髪質や悩みに合わせて+αの機能を選ぶ
ご自身の髪質に合わせて選ぶことも大切です。
- 細毛・軟毛でボリュームが欲しい方:ハリ・コシを与える成分(ケラチンなど)配合で、仕上がりが軽いノンシリコンタイプがおすすめ。
- 剛毛・多毛で広がりやすい方:保湿力が高く、髪をコーティングしてまとまりを良くするオイル成分(アルガンオイルなど)やシリコン配合のものがおすすめ。
抜け毛を防ぎ、美髪を育む正しいヘアケア方法

どんなに良いアイテムを使っても、その使い方を間違えていては効果を十分に発揮できません。今日から実践できる、正しいシャンプー&トリートメントの方法をご紹介します。
シャンプー前:丁寧なブラッシングと予洗い
乾いた髪の状態で、毛先から優しくブラッシングし、髪の絡まりをほどきます。その後、38℃程度のぬるま湯で頭皮と髪を1〜2分しっかりとすすぎましょう。これだけで汚れの7割は落ち、シャンプーの泡立ちも格段に良くなります。
シャンプー中:指の腹で頭皮をマッサージ洗い
シャンプーは手のひらでよく泡立ててから、髪ではなく頭皮につけます。爪を立てず、指の腹を使って、頭皮全体を優しくマッサージするように洗いましょう。特に、皮脂の多い頭頂部や生え際は丁寧に。
トリートメント中:毛先中心になじませ、少し時間を置く
シャンプーをしっかりすすいだ後、軽く水気を切ります。トリートメントを毛先などダメージが気になる部分を中心になじませ、目の粗いコームでとかして全体に行き渡らせると効果的です。その後、3〜5分ほど時間を置いて浸透させましょう。
すすぎとタオルドライ:優しく、丁寧に
シャンプーもトリートメントも、すすぎ残しは頭皮トラブルの原因になります。ぬめり感がなくなるまで、時間をかけて丁寧に洗い流しましょう。お風呂から出たら、タオルで髪を挟み込むように優しく水気を吸い取ります。ゴシゴシこするのは厳禁です。
プロ推薦!お悩み別ヘアオイル3選
毎日のケアの仕上げとして、髪と頭皮を乾燥や外部刺激から守る「洗い流さないトリートメント」は必須アイテムです。ここでは、多くの美容師が支持するヘアオイルを、お悩み別にご紹介します。
【エイジングケア・ハリコシUPに】ケラスターゼ CH ユイル クロノロジスト R
【こんな人におすすめ】
- 髪のハリ・コシ不足、ボリュームダウンが気になる方
- ツヤやかで、なめらかな指通りを求める方
- 高級感のある上品な香りが好きな方
ケラスターゼの最高峰ライン「クロノロジスト」のヘアオイル。 年齢とともに変化する髪の悩みに多角的にアプローチし、髪に生命感あふれるようなしなやかさとツヤを与えます。オイルでありながらベタつかず、ふんわりと軽い仕上がりになるため、髪が細い方やボリュームを失いたくない方に特におすすめです。 まるで高級な香水のような、深みのあるフローラルシプレーの香りも人気の秘密です。
| 特徴 | 髪にハリ・コシとツヤを与える最高峰エイジングケアオイル |
| 価格帯 | 約6,270円前後(75ml) |
| メリット | 根元からふんわりと立ち上がる ベタつかずサラッとした仕上がり 上品で持続性のある香り |
| デメリット | 価格が比較的高価 |
【髪の硬さ・ごわつきに】ミルボン ディーセス エルジューダ エマルジョン+
【こんな人におすすめ】
- 髪が硬く、ごわつきやすい普通毛〜太毛の方
- 髪を内側から潤し、柔らかくしたい方
- 甘く女性らしい香りが好きな方
こちらはオイルではなくミルクタイプですが、硬い髪質の方から絶大な人気を誇るアイテムです。毛髪補修成分「CMADK」が髪の内部まで浸透し、ダメージを補修。さらに保湿成分「アクアコラーゲン」が髪の水分量を高め、硬い髪をしなやかで柔らかく、扱いやすい状態へと導きます。女性らしい甘いフローラル系の香りで、リラックスしたバスタイムを演出します。
| 特徴 | 硬い髪を芯から潤し、柔らかく扱いやすくするミルクタイプ |
| 価格帯 | 約2,250円前後(120g) |
| メリット | 髪が柔らかくなるのを実感しやすい コストパフォーマンスが高い 万人受けしやすい甘い香り |
| デメリット | 細い髪や猫っ毛の方が使うと重く感じる可能性がある |
【乾燥・広がり・ダメージケアに】モロッカンオイル トリートメント
【こんな人におすすめ】
- 髪の乾燥やパサつき、広がりを抑えたい方
- カラーやパーマによるダメージが気になる方
- しっとりまとまりのあるツヤ髪を目指す方
世界中のセレブや美容師に愛され続けている、ヘアオイルのパイオニア的存在。 保湿効果の高いアルガンオイルを豊富に配合し、髪にうるおいと栄養を与え、ダメージを補修します。 使うほどに髪がしなやかになり、ベタつかないのに驚くほどまとまる仕上がりが特徴です。 エキゾチックなバニラムスクの甘い香りは、一度使うと虜になる人も多いです。
| 特徴 | 高い保湿力と補修力で、しっとりまとまるツヤ髪へ導く |
| 価格帯 | 約5,500円前後(100ml) |
| メリット | 髪の広がりがしっかり収まる 自然なツヤが出る 特徴的で人気の高い香り |
| デメリット | ハイトーンの髪に使うと色がくすむ可能性がある |
女性の抜け毛・薄毛に関するよくある質問(FAQ)
Q1. 産後の抜け毛はいつまで続きますか?
A1. 産後の抜け毛は「分娩後脱毛症」と呼ばれ、ホルモンバランスの変化による一時的なものです。一般的に産後2〜3ヶ月頃から始まり、半年〜1年ほどで自然に落ち着くことが多いです。過度に心配せず、栄養バランスの取れた食事と、頭皮に優しいヘアケアを心がけましょう。
Q2. 頭皮マッサージは抜け毛に効果がありますか?
A2. はい、効果が期待できます。頭皮マッサージは血行を促進し、毛根に栄養を届けやすくする助けになります。シャンプー中や、育毛剤を塗布した際に、指の腹で優しく頭皮全体をもみほぐすようにマッサージする習慣を取り入れるのがおすすめです。
Q3. 抜け毛が気になるとき、パーマやカラーは避けるべきですか?
A3. 頻繁な施術は頭皮や髪への負担となるため、抜け毛が気になる時期は少し間隔をあけるのが賢明です。施術をする際は、事前に美容師さんに相談し、頭皮への刺激が少ない薬剤を選んでもらったり、頭皮の保護をしてもらったりするなどの対策を取りましょう。
まとめ:毎日のヘアケアを見直して、自信の持てる豊かな髪へ
女性の抜け毛は、様々な要因が絡み合うデリケートな問題です。しかし、不安に思うだけでなく、まずは毎日のシャンプーやトリートメントといった身近なヘアケアから見直すことが、改善への大切な第一歩です。
この記事でご紹介した選び方や使い方を参考に、あなたの頭皮と髪に本当に合ったアイテムを見つけて、丁寧にケアを続けてみてください。正しいケアの積み重ねが、健やかな頭皮環境を育み、未来の美しく豊かな髪へとつながっていきます。
一人で悩まず、信頼できる情報とアイテムを味方につけて、自信の持てる毎日を取り戻しましょう。